海苔漁師の日常〜3月編〜
![](https://www.nabe-outdoor2.com/wp-content/uploads/2023/06/Seaweed-fishermans-daily-life-March-edition.jpg)
今回は『海苔漁師の日常〜2月編〜』を紹介します。
元サラリーマンだった私は22年8月から宮城県七ヶ浜の海苔漁師として新たな人生を歩み始めました。
陸から海へ、職種も全く異なるものですが転職して半年以上が経ち、徐々に海の男に近づいてきたように感じます。笑
海苔養殖は冬季が本格シーズンですが8月から作業は始まっています。
8月〜2月までの作業内容も別記事で紹介しています。
まだ読んでない方は合わせてご覧ください。
今回は3月編になります!
シーズン終盤の作業内容や海苔の色の変化を紹介しています。
3月は海苔養殖の終盤戦
11月から摘採を続けてきた海苔漁も、3月は終盤戦です。
海水温の上昇に伴い、海苔の色落ちが進み、風味もなくなってきます。
筆者の海苔屋は3月中に海苔網を撤去して、今シーズンの漁を終了しました。
海苔の色落ち
11月から摘み取りしてきた海苔網も3月になると回収が始まります。
筆者の海苔屋では2月末から急激に色落ちが進んだため、3月中旬には7割程度の網を回収しました。
色落ちが進むと言ってもイメージがつきにくいと思います。
実際に写真を見て比較してみましょう!
左が2月、右が3月に摘み取った海苔です。
海で見ても色落ちが分かりますが、乾燥させると尚わかりやすいですね。
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海苔は黒に近いほど良い海苔と言われており、色落ちが進むと右のように金に近い色になります。
色落ちは海苔の等級にも影響し、3月になると各海苔屋の等級は一気に下がります。
シーズン終盤の海苔は味付け海苔などに加工されて使用さることが多いようです。
海苔の最後の摘み取り
640枚あった海苔網も摘採が終わった網から回収を始めます。
最後の摘採は3月末に終わり、3月中にすべての海苔網を回収しました。
回収前の海苔は色落ちが進んでいるだけでなく、葉が固くなっているため摘採機に詰まりやすくなります。
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海苔は硬くなると水捌けが良くなり、すぐに乾燥するためタンクに移すポンプで詰まりやすくなります。
兎にも角にも、育てた海苔を最後までしっかり摘採して今漁期は終了しました。
海苔の出荷作業も終盤
収穫した海苔は乾燥させた乾海苔の状態で漁業組合に出荷します。
出荷作業は4月末までスケジュールが組まれてますが、今漁期は4月頭の出荷が最後になる予定です。
出荷する海苔はトラックの荷台にパンパンに積んで運んでいきます。
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著者の海苔屋は個人のためトラック一台で足りますが、他の海苔屋はトラック2〜3台分が当たり前です。
海苔の摘採は3月で終了
今回は『海苔漁師の日常〜3月編〜』を紹介しました。
3月になると色落ちが一気に進み、海苔の摘採はすべて終了しました。
3月末に摘採した海苔を4月上旬に出荷したら今漁期の出荷も終わりになります。
4月は使用した漁場、器具の回収作業がメインになる予定です。
また次回の記事でお会いしましょう。